Blog Back Number 【2019.03】 ブログ バックナンバー

President's Diary 社長日記

No.373 さくらとスギ花粉の季節。

 

地元浅草の観音様境内の“さくら”も少しづつですが咲き始めました。

東京にも先日“さくら”の開花宣言があり、今週ポカポカ天気が続けば今週中盤からお花見が出来そうです。

すでに隅田川沿いの墨田公園ではお花見の準備が出来ていました。

しかしまだ朝晩の花冷えは堪えます。

皆様も風邪を引かぬようお気を付けください。

 

 

ところで例年私は、“スギ”の花粉症に悩まされます。

今年は準備良く、早くからクリニックから花粉対策の薬を処方してもらい例年よりも症状は軽く済んでいます。

日本では、国民の二割を超える人が花粉症と言われ、特に東京の場合は、患者数が48.8%との統計があります。

この背景は、行政指導で“スギ”を大量に植林した為とも言われ、その結果日本全体の森林の18%国土の12%が“スギ”になったそうです。

特に2月~4月がスギ花粉の飛散がピークです。

 

花粉症の原因は色々言われています。

良くわかりませんが、第二次大戦後日本人の食生活が欧米化して豊かになりタンパク質の摂取量が増えてアレルギー反応を起こしその抗体がタンパク質で出来ている為だそうです。

又道路が舗装されスギ花粉が土中に吸収されなくなり空気中を舞続ける事や大気汚染の影響とも言われています。

 

しかしスギの花粉症などのアレルギーを持つ人の方が免疫反応が強く特に中高年層で癌や呼吸器系の死亡が少ないとも言われています。

注意としては、目薬を乱用する事はNGで目を冷やすのでなく温めることの方が効果があるようです。

どちらにしても来月までは注意が必要です。

もう少しの辛抱ですね。

 

 

 

No.372 ぼろ・ボロとBORO。

 

先日何気に朝日新聞朝刊の広告を見ていて、浅草寺の隣にある私設美術館「アミューズミュージアム」が建物の老朽化に伴って開館10周年を区切りとして3月31日で閉館する事を知りました。

運営母体のアミューズは、サザンオールスターズや福山雅治やパフユームを抱える一大プロダクションです。

このミュージアムは、「日本文化を楽しく伝えたい」というアミューズの創立者・会長である青森出身の「大里洋吉」さんが、同郷の歴史民俗研究家である「故・田中忠三郎」さんとの“縁”から田中コレクションを常設展示している私設美術館です。

 

田中コレクションは、「田中忠三郎」が長く最貧の地であった、青森の農村部に伝わる何世代にもわたって、つぎはぎを重ねて分厚い布塊と化した夜具や衣類である古布の「ぼろ」を「遠い昔の負の財産」と無視されてきた地元青森で、非難と中傷と戦い又変人扱いされながら、20代から晩年までの50年以上に渡り、県内の集落をただひとりで山村を巡って「ぼろ」を約2万点収集した、学術的価値はもちろん芸術的価値も高い稀有なコレクションとして知られています。

以前からこのミュージアムの存在は知っていたのですが、この広告記事を読み閉館前に是非本物の「ぼろ」を観たいと思い立ちました。

 

館内は、長持ちさせるために布を継ぎはぎし、代々受け継がれてきた「ボロ」などをモダンな空間に飾り、実際に手にしたり着たりできました。

まさに「これこそ文化財」と称賛されている通りでした。

海外でもファッションの世界において、デザイナーから日本の「ボロ」などの古布は、「奇跡のテキスタイル・アート」と呼ばれ発想の原点としてその「BORO」をモチーフにしています。

 

又こちらに来て知ったのですが、「黒澤監督」の依頼で映画「夢」の撮影に衣類約300点を提供した事や、津軽三味線の第一人者である「高橋竹山」に“変人”扱いされていたことに同情された“縁”で知り合い、のちに版画家の「棟方志功」は、田中を介して竹山を知り意気投合した事で「天才は天才を知る」と感心した事、歌人の「寺山修司」が映画「田園に死す」のロケで田中の古民家に泊まり込んだ事など多々あるエピソードにも興味を覚えました。

閉館日まで「美しいボロ布展」が開催されています。お見逃しなく!

 

閉館後の4月以降は、米国・欧州・中国・豪州など世界各国で巡回展を行い、その後日本国内での新アミユーズミュージアムの開館を検討しているそうです。今からその反響からの展開が楽しみです。