BLOG BACK NUMBER 2008.09


PRESIDENT's DIARY -社長日記

NO.114 35年ぶりの倉敷。

なぜか急に倉敷に在る大原美術館のエル・グレコ作「受胎告知」を見たくなりました。
学生時代に行った、倉敷のアイビー・スクエアと大原美術館は、なぜか今でも思い出に残る場所です。
ちょうど記事で倉敷チボリ公園が年末で閉鎖されるとの事でしたので、ちょいと倉敷・岡山へ行く事にしました。
最近は、思い立ったら即行動の青鹿です。
倉敷美観地区は、倉敷駅より徒歩約10分。
大原美術館は、その中心に位置し年中観光客で賑わっております。
倉敷の実業家「大原孫三郎」が、画家「児島虎次郎」を記念して昭和5年に設立した、日本最初の西洋美術中心の私立美術館です。
現在は、開館当時の建物の本館・日本美術の分館・工芸館・東洋館からなり、2000年には創立70周年を記念して工芸館横の池に、昨年訪問したフランス・ジヴェルニーのモネの日本庭園から睡蓮が贈られたそうで、私が訪問時には、ちょうど可憐な花が咲いておりました。
再会した「受胎告知」は、大変素晴らしかったし、分館にある日本の洋画家の作品もとても興味深いものでした。
帰り隣に在る「カフェ・グレコ」に寄り懐かしのコーヒーとレモン入りのお水を頂きました、35年前と何も変わってはおらず“ホット”しました。
地元の蕎麦屋さん「さくら」で昼を、晩は民芸茶屋「新粋」でおばんさいを頂きました。
夜は、アイビー・スクエア地下のバー「赤煉瓦」でオリジナル・カクテルを規定オーバーの3杯いただき、堪能いたしました。
倉敷チボリ公園は、翌日寄った岡山後楽園と比較するわけでは有りませんが、人的公園の限界を感じ、なぜかもの悲しくなりました。
日本三名園の一つ「岡山後楽園」は、「名月の後楽園」と呼ばれ旧暦8月15日には名月鑑賞会が開かれています。
ちなみに残りの名園は、「金沢の雪の兼六園」「水戸の梅の偕楽園」です。
最後にもう一つ。
“旅館くらしき”の若女将の和服姿と立ち振る舞いが印象に残る思い出の旅でした。

NO.113 横浜 「三渓園」

テレビの番組を見ていて、横浜の「三渓園」を知りました。
三渓園の存在は、以前より知っていましたが、今まで訪問しようとは思っておりませんでした。
三渓園は、生糸貿易で財をなした横浜の実業家「原 三渓」の元の邸宅です。彼は、ここに京都や鎌倉などから歴史的に価値のある建築物を移築し、明治39年「三渓園」として一般に公開しました。
その後、第二次世界大戦で大きな被害を受けましたが、財団に移管されたのを機に復旧工事が行われ、昭和33年にほぼ昔の姿を取り戻しました。
広大な園内は、内苑と外苑に別れ10棟の重要文化財を含む17棟の古建築物が自然の景観の中にたくみに配置されています。
中でも白川郷にあった江戸時代の庄屋の家を移築した、合掌造は内部が公開されており興味深いものでした。
原 三渓は、若き芸術家の支援や関東大震災後の横浜復興などに功績を残し、横山大観など多くの文化人とも交流を持つなど美術、文化に大変貢献しました。
昔の大物実業家と今日の小物事業家の社会文化に対する根本的な考えの違いに驚くばかりでした。
自分だけの富に固執し社会に還元する発想をもてない今日の小物事業家があふれた社会は、なぜか寂しくこの先の日本の行く末に不安を覚えます。
今日の日本の教育制度において、ビル・ゲイツは生まれにくいのかも知れませんね。
あらためて明治の実業家は、スケールがデカカッタと思い知らされた「三渓園」でした。

NO.112 バイバイ“GH9”

私は、学生時代より“JAZZ”特に「モダンジャズ」が好きでした。
現在も家では、ジャズのアナログレコードを真空管アンプで古いモニタースピーカーを使い大音量で聴いています。
たまたま学生時代に憧れていたベーシスト「鈴木 勲」さんが現役復帰してライブすると聴きつけ、初めて行ったのが、上野の“GH9”でした。いまから15年以上前のことです。
上野から我が家までは近いので、遅くなっても苦にならない事も有り、それをキッカケにちょいちょい“GH9”にはジャズを聴きに行っていました。
アコースティックベースの音色が好きな私は、特に好みの音色の「鈴木 勲」さんと「鈴木 良雄」さんのファンです。
その両巨匠と相性が良いピアニストの「山本 剛」さんとのトリオライブは、元気がほしい時には聴きに行く事が多かったのですが、最近は少し足が遠退いておりました。
ところが突然その“GH9”が8月31日で暫く休業する事になったと知り、早速出かける事にしました。
残念ながら、巨匠「鈴木 勲」さんは、新CDの発表ツアーの為か、“GH9”には8月に出演の予定がなく、「鈴木 良雄」さんと「山本 剛」さんとドラム「セシル・モンロー」さんのトリオ演奏に行ってきました。
満席の“GH9”は、中高年のファンで大いに盛り上がり途中からはサックスとボーカルの飛び入りライブとなり、夜遅くまで熱気に包まれて楽しい時間を過ごしました。
音楽特にジャズは、ライブに限ります。
地の利も有り上野は、遅くまで安心して夜更かしができましたが、なくなるとなると寂しいものです。
こうなったら75歳になる巨匠「鈴木 勲」さんのライブもぜひ聴きに行かねばなりません。
円熟の「OMA SOUND」今が絶頂かもしれませんよ。
(ちなみに“おまさん”とは、鈴木 勲さんのニックネームです。)