NO.294 大いなる喜び。

前回も書きましたが、夏季休暇にスイスにハイキングを楽しんできたのですが、チューリヒ2泊・フランクフルト2泊もスイス往復の際に宿泊いたしました。
今回は、ハイキングがメインでしたがいつものように美術館にも足を運びました。
チューリヒ美術館は、近代絵画のコレクションが充実していました。
特にジャコメッティやホドラーや印象派の作品等は必見です。

又フランクフルトでは、マイン川岸のプロムナードが博物館通りと呼ばれ、シュテーデル美術館・ドイツ映画博物館・ドイツ建築博物館などが有り美術館好きにはもってこいのエリアでした。

見学したどの美術館も驚くことに、全ての絵画はワイヤーとハンギング金具で展示されていました。

御承知の方もいらっしゃるかも知れませんが、今から30年以上前にまだ絵画の展示がくぎやチエーン等で行われていた時代に、紹介を受けて竹橋の近代美術館に展示法としてワイヤーとハンギング金具を紹介しに行きました。

当時の学芸員の方々に“どこのだれが発明したかしらないが、こんなもので世界に一つしかないモネやゴッホの貴重な美術品を吊れると本気で思っているの”とけんもほろろに追い返された経験が有ります。
こんちきしょう。いつかモネやゴッホの絵画をこの金具で吊って見せる。との執念が私の原点です。

しかし時代も変わり30年以上経つとはるか遠方の地の美術館でも、当たり前のようにモネやゴッホやピカソの絵画をワイヤーとハンギング金具で吊っておりました。

時間はかかっても関係各方面の方々のお力を借りれば不可能なことはないのだと言うことを実感いたしました。

ビジネス的には残念なことに弊社の金具では有りませんでしたが、何か世の中にまだないモノを一つ提案でき、またそのモノが普通に便利に使用されるようになれば大いなる喜びです。

これからもこの経験を活かし諦めることなく世の中に何か残せたら幸せだと思います。
自分しかできない仕事がもう一つはありそうに思う今日この頃です。