NO.174 ニュージーランド旅紀行 その二。

前回の続編です。
ミルフォードトラック4日目は、全行程中最長の21キロの歩行です。今まで一日でこの距離を歩行した経験は過去にはありませんでしたが、比較的平坦で歩きやすく深緑の原生林を気持ちよく余裕をもって歩行できました。
前日の雨降りの歩行は大変でしたが、そのおかげで天気が良い時には見られない、花崗岩で出来た山々の山頂から湧き出る無数の滝のオンパレードを雨に降られながらも歩行中に見られたのは、今考えると貴重な体験でした。まるで無数のミニ版のエンジェルフォールに囲まれているようでした。
途中マッカイ滝やアダ湖を眺めながらランチの為のシエルターに着き、持参の自分製(毎朝ロッジにて自分用に各自が自主制作しました)のサンドイッチを頬張ります。ここまで来ると、このトレッキングの最終地点「サンドフライ」までもう一息です。この先これほどの環境の中でこれほどの距離を一行程で踏破する事はまれでしょうが、この達成感は何物にも変えられない貴重な経験でした。
何か終わるのがもったいない様で、でもホッとした気持ちにもなり、名残惜しさが湧き出てきました。
思わず最後までメゲズに頑張った自分を褒めてやりました。
人は、自分がもうだめだと諦めない限り何事もやれるものだとの思いを改めて実感いたしました。
53キロ地点過ぎから10分ほど歩くと終点「サンドフライポイント」があり、思わずサインの前でポーズ。
ミルフォードサンド行きの小船に乗り、ミルフォードトラックの4日間にわたる歩行は終了しました。
5日目は、ロッジからバスに乗り桟橋に向かいミルフォードサンドへのクルーズです。よくここの景観がポスターになっていますので有名ですが、私はミルフォードトラックを踏破した者でしか味わえない体験からして、この素晴らしい景観は、“おまけ”にしか感じられませんでした。
ミルフォード地区が世界で最も降水量の多い地域というのは紛れもない事実のようですが、晴れている時ばかりが良いとは限りません、ラッドヤード・キップリングという人が言った「雨が降るとここはまさに世界八番目の神秘である」とはまさに名言です。バスに乗りクイーンズタウンへと戻り「世界で一番美しい散歩道」の旅は終わりました。
実はNZ紀行は、まだ色々あるのですが・・
もしリクエストがあれば続編として次回にお知らせいたします。
リクエストがあれば・・・・