NO.138 「かわさきIBM市民文化ギャラリー」

今思うと古い話になりますが、昭和57年(1982)に「かわさきIBM市民文化ギャラリー」が開館いたしました。
当時私は、ワイヤーのグリップ今で言うピクチャーハンガー等の使用現場でPR効果が期待出来る物件を探しておりました。たまたまご縁が有り当時川崎駅の近くに建設中だった「日本IBM川崎事務所ビル」の設計事務所の設計士を紹介されました。
そのビルの2階に、地域社会と共存し、地域文化の発展に貢献する為のスペースを川崎市に無償貸与するギャラリーを計画中でした。
その設計士さんと多目的スペースとして今までにないワイヤー使いの展示法を考える事になりました。
あれやこれやと面白おかしく話す内に天井と床にグリップを埋め込み展示内容に合わせてワイヤーにて棚やパネル、オブジェ等を展示し壁面周りに当時少しづつ一般的になってきたピクチャーレールを埋め込み、壁面と空間を自由に活用できるスペースにしようとの事になりました。
そして1982年7月に思いのこもった「かわさきIBM市民文化ギャラリー」は、現代美術中心の展示スペースとして開館いたしました。
営業的には当時あまりPRする機会がなく思い出として記憶にあるだけでした。ところが先日ある作家の方からグループ展の案内状を頂、その展示会が川崎のギャラリーで行われ、それも〈フィナーレ展〉と成っていました。
今月10日の展示会を最後に閉館する事になったようです。
思えば28年前の血気さかんな若造達の想いが詰まったスペースでした。
駆け込みで懐かしのギャラリーに足を運び暫く想いにふけって来ました。あれから28年経ち今もあの頃の情熱を忘れずに、現在信念を持ち計画実現の為行動している自分は、見かけは歳相応になりましたが、心は変わっていない事を再発見でき“ほっと”しました。
ここまで来るのに、多くの方にお世話になり今の自分が居ります。感謝の念を持ちこれからも人の役に立つ事を提案・実現して行きます。
我々だけではとても実現できません、協力宜しくお願いいたします。
それにしても閉館残念だなー。