NO.81 青木繁 と{海の幸}

休日気持ちの切り替えに、ぶらりと美術館に行くことにしました。
ちょうど京橋のブリヂストン美術館に青木繁の{海の幸}がお郷帰りしていたので久々に対面する事にいたしました。
小学校の美術の教科書にも掲載されている有名な名画です。
(10人の裸体の男達が、3尾の大サメを担ぎ、浜を上がっていく光景です。)
石橋財団の所蔵で久留米市の石橋美術館に通常展示されています。
28歳で夭折した青木繁は、わずか4年間の制作活動で後世に感動を残す作品を残しました。以前なぜか青木繁に興味がわき、調べたことがありました。
繁の子は、尺八の大家「福田蘭童」孫は「石橋エータロー」(元クレイジーキャッツ)につながり、恋人の福田たね(蘭童の母)は、作品{海の幸}{わだつみのいろこの宮}にモデルとして描かれています。
美術館ではたまたま、学芸員の方が{海の幸}の額を説明されていました。それによると専門の額縁屋さんの作でなく、大工さんの手作りとかでかなり粗作りですが、またこれが良い雰囲気を醸し出しています。
繁の創作期間は4年、その凝縮された時間でこれだけの後世に残る傑作を生み出しました。
「ものづくり」をしている私も、凝縮された期間で世の中に少しでも役立つ製品を提案できるよう、改めて刺激を受けました。
美術館入り口横にある、ティールーム“Georgette”は、落ち着いた雰囲気で、のんびり今鑑賞した作品を思い返すのに最適でした。