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Vol.5 地震に備えての安心・安全のために 

家具転倒防止レールシステム

この度、発生した熊本地震により被害に遭われた皆様に心よりお見舞いを申し上げますと共に、一日も早い復興をお祈り申し上げます。

地震大国・日本。
阪神・淡路大震災、新潟県中越地震、東日本大震災、そして熊本地震。多くの建物、一般住宅が倒壊している様子を目にします。

また、これらの教訓に振り返ると、オフィス什器や一般家庭内の家具を固定していなかったばかりに、これらの転倒や散乱によって逃げ場を失ったり、怪我をしたり、最悪のケースでは圧死に至るなど、『家具転倒による二次災害』の恐ろしさと家具転倒防止対策の重要性を再認識します。

消防庁によると、近年発生した地震で怪我をした人の30~50%は家具転倒、落下が原因だったという調整結果があります。つまり、家具転倒防止対策をしていれば、震災時に半分近くの人は怪我をしなくて済んだ事になります。

何故、対策をすぐにでも徹底すべきなのに、防止対策が進んでいないのか? 一つの原因は、知識や情報の不十分さにあります。

■ 家具転倒防止グッズ 『L型金具』が普及しない理由

今や、家具転倒防止グッズは色々なところで目にします。そんな転倒防止グッズには大きく分けて4つのタイプがあります。

 

強度の強い順から紹介すると、①L型金具、②ベルト式器具、③ポール式器具、④ストッパー式器具です。
行政では、①L型金具を奨励しております。強度が高いのがその理由です。
ところが、様々な理由があり、L型金具は一般家庭への普及が進んでいません。

 

まず、L型金具はビスで金具と壁を固定する必要があります。その為、壁にビスが打てない特に賃貸住宅には向きません。※

 

下記左図の様に一般的な壁は壁紙の裏側に石膏ボードという〝すかすか”の素材があり、その裏側に壁下地となる柱があります。

 

持ち家の場合、ビスを打つ事が出来ても、壁下地の部分にL型金具を固定しなければ取り付ける事は出来ません。
壁下地以外の場所に固定しようとした場合、ビスが効かず、強度を保てないからです。(右図参照)
また、必ずしも家具を固定したい場所に壁下地があるわけではないという事や、壁下地を探すのも難しいというデメリットがあります。


インテリア・アンカーは、家具を固定したい壁にピクチャーレールを取付、ワイヤーで家具を固定する為、家具と壁下地の位置を気にする必要がありません。
また、ワイヤーの長さ調整で家具の奥行にも対応出来ますし、レール上であれば家具の左右への移動も出来ます。

※賃貸住宅にビスが打てない(大家さんが嫌がるなど)という事は非常に難しい問題です。
家具転倒防止対策は、身近ですぐにでも対応出来る防衛策の一つですので、全国の自治体が率先して対応すべきものと思われます。

■ ワイヤー式家具転倒防止システム『インテリア・アンカー』の特長

ワイヤー式家具転倒防止システム『インテリア・アンカー』は業界初、「家具転倒防止」と「ピクチャーレール」の複合型です。

また、2005年度 東京都墨田区による新商品・新技術開発支援事業を受け、コンサルタントに株式会社GKインダストリアルデザインを迎え開発した、どのような空間にも溶け込むインテリア性を最重視し、性能・デザイン・機能性に徹底的にこだわった従来にはない一般家庭・オフィス向けの家具転倒防止レールシステムです。

『インテリア・アンカー』の特長は以下になります。

  1. コンクリート造、木造など、あらゆる壁に固定出来ます。
  2. 大きな揺れを壁全体で受ける為、高い強度を保持します。
  3. 壁面に取り付けた転倒防止レールと家具ストッパーで家具類をトータルに固定出来ます。
  4. レールはピクチャーレールとして、絵画や時計などの吊り下げにもご活用いただけます。
  5. 無駄を省いたコンパクトなデザインは、違和感なく居室内に溶け込みます。
  6. 家具の奥行調整は、ワイヤー長さ調整(調整グリップ付き)機能で簡単に行えます。
  7. 家具移動は自由で、レール上の固定家具を左右にスライドさせるだけで簡単に行えます。
  8. ワンタッチロック・アジャスト機能の採用で着脱が簡単に行え、家具のレイアウト変更にも自由に対応します。
  9. レールカラーは、するバーとブロンズの2色のラインナップ。居室の雰囲気に合わせて、ご選択いただけます。
  10. ビスが効く位置が限られるL型金具に比べ、複数のビスで固定したレールは自由な位置で家具を固定出来ます。

■ 施工例

一般住宅での使用

側面(左下写真)

  1. レールからワイヤーを張り出し、家具の前方側に固定します。
  2. 家具の上部もすっきりとし、金具等は目立ちません。
  3. ワイヤーの長さ調整で。家具の奥行に対応します。
  4. 家具の左右の移動は、レール上の金具の移動で簡単に出来ます。

正面(右下写真)

  1. 前方から見ても、取付金具類は目立ちません。
  2. 家具の上に十分なスペースが確保されます。
  3. 壁面に取り付けたレールも室内に同化し、違和感がありません。

オフィスでの使用


■ 安全荷重設定

注意事項

  • レールを取付ける際は、下地の位置を確認し、必ずネジが利く場所に取付けてください。
  • ネジの利き具合が安全強度に影響しますのでご注意ください。
  • 取付場所によっては、専用の金具が必要になります。
  • 施工は専門の工務店へご相談ください。

取付注意

  • 誤って取付けた場合は、充分に強度が保てないことがあります。
  • 誤って取付けた場合の破損や事故に対しての一切の責任は負えません。
  • 本製品は家具の揺れを最小限にし、家具の転倒を防ぐことが目的です。

機能・仕組、取付方法等の詳細は、こちらをご確認下さい